2008年10月11日
究極の輝き。NIESSING(ニーシング)~第1話~

当社は今年で創業116年目。
私は4人目の社長となります。
そんな、普通よりもちょっと歴史のある会社なだけに、
普通よりもちょっと個性的な宝飾品が集まります。
中でもこのNIESSING(ニーシング)というブランドは個性の極み。
一目見たら忘れられないそのデザインは、実は物凄い技術の
結晶。リングにセットされたダイヤモンドの、信じられないほどの
輝きには、誰もが思わず目を奪われることに間違いありません。

この指輪のデザインは、バウハウスの合理主義・機能主義を
極めたものとして欧州の現代美術館にも収蔵されています。
ダイヤモンドリングの機能。それは、究極までダイヤモンドを
輝かせること。そのためには最大限、光を取り入れる必要が
あります。そこで導き出された答えが、ダイヤモンドを覆い
隠す部分を無くすというものでした。そうして出来上がった
のが、究極のシンプルリングと言われる指輪だったのです。

この特徴的なダイヤモンドの留め方は『テンションセッティング』
と呼ばれています。その由来は、ダイヤモンドを固定するものが
従来の爪ではなく、C字型の指輪を広げた時に、元に戻ろうと
する力(張力=テンション)によることから名付けられています。
この張力(テンション)の力でダイヤモンドをセットし、なおかつ
実用に耐えうる強度を維持するということは至難の技でした。
プラチナにせよ金にせよ、純度が高ければ大変柔らかいのです。
良く映画で、金貨が本物かどうかを確かめるのに噛むシーンが
ありますが、噛めば歯形がつくくらいに柔らかいのです。そんな
強度でダイヤモンドを留めようとしても、すぐに外れてしまうのは
誰の目にも明らかでした。そこを克服したのは、ニーシングの
技術陣が持つ世界トップレベルの冶金技術と経験でした。
ヨーロッパでのプラチナ地金はPT950以上。対して、日本では
PT850以上と10%も純度が低くなります。金属は純度が高く
なればなるほど柔らかくなるので、ニーシングの冶金技術が
どれだけ飛び抜けているのかがお分かり頂けると思います。
宝飾の世界では普通、地金精錬会社と製品加工会社は別です。
ところがニーシングは、世界でもトップレベルの精錬・冶金技術を
持つ会社。改めてご紹介いたしますが、アイリスという指輪などは
ニーシングの技術力なくしては作れないとまで言われているほど。
そのような隠れた技術力も、この指輪が持つ存在感の由来です。
ニーシングの指輪は、同じくらいの太さの指輪と比較しても、
ずっしりと重く感じます。これはひとつは純度の高さによるもの。
そしてもう一つは鍛造という制作方法によるもの。張力の強さ
からもお分かり頂けるように、耐久性も飛び抜けていますので、
安心して普段使い頂ける指輪です。しかもデザイン上、引っ掛
かりがなく、ダイヤモンドも余程のことがない限り緩みません。
しかも内側が丸みを帯びており、マイスターという国家資格を
取得した熟練職人たちが1点1点手作業で磨き上げております
ので、まるで肌に吸い付くような、気持ち良い付け心地です。
九州・中国地方では当社が唯一の取扱店となります。これも
30年近くに及ぶ取り扱いの歴史の賜物です。店頭には世界
で唯一当社にしか存在しないモデルも展示してありますので、
ぜひ一度お出かけ頂ければと思います。貴重な資料や写真
の数々を持ってお出迎えさせて頂きます。(※なお、ドイツの
ニーシング本社のお話など、より詳しいエピソードを伺いたい
場合には、事前にご予約頂くことをお勧めいたします。)
現代美術のジュエリーとして頂点を極めた指輪。必見です。
当社ホームページはこちら。
ご注文はこちらからどうぞ!
ご質問もお気軽にsophy@e-taka.jpまでどうぞ!
※今回のブログ記事は、下記のブログも参考にさせて頂きました。
参照に関してダンジさんに快くご了解頂きましたこと、お礼申し上げます。
『時計技師・宝石鑑定士・貴金属彫金士ダンジの裏話』
ドイツの至宝『ニーシング』
ドイツの至宝『ニーシング』その2
ドイツの至宝『ニーシング』その3
Posted by 高柳時計店 at 00:35│Comments(0)
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