2008年08月28日

独立時計師の競演♪ ポール・ゲルバー&ヴィアネイ・ハルター展



当社は今年で創業116年目。
私は4人目の社長となります。

そんな、普通よりもちょっと歴史のある会社なだけに、
普通よりもちょっと個性的な時計が集まります。

そんな時計の中でも、特別な逸品があります。
世界でも限られた本数しか流通しない、目に触れることすら困難な時計。
頂点を極めた最高峰の時計職人の手作りによる趣味の世界。
それがマスターピースと呼ばれる時計です。

時計の世界にも様々なブランドが乱立していますが、その中でも
一流と呼ばれるブランドの多くはスイスに居を構えています。
これは空気と水が清涼なことに加え、冬は雪に閉ざされ、家庭内手工業が
盛んであったこと。またスイス人の勤勉さと手先の器用さから細かな細工が
得意であったことによるものです。

そんな歴史的背景から時計職人の世界でも数多くの匠を輩出していますが、
その中でもごく一握りの、技術と創造性を兼ね備えた芸術家たちが居ます。
大手のメーカーに在籍することなく、逆にそれらブランドから依頼を受けて、
今までにない新しい機構や、特別な時計を製作するスペシャリスト達。
そんなかれらのことを、世界では尊敬を込めて独立時計師と呼んでいます。



この独立時計師という称号、大手メーカーに在籍しない、技術の研鑽と
発展に勤めるという目的で設立された、独立時計師協会(AHCI、通称
アカデミー)という団体に所属する、ごく限られた時計師たちの称号。
アカデミーは、現在では一大メーカーに成長したフランク・ミュラー氏も
一時期在籍していた団体です。


ポール・ゲルバー氏は、独立時計師協会(AHCI、通称アカデミー)の創立
当初からのメンバーの一人であり、彼が発明したオリジナルの機構としては
『フライング・トゥールビヨン』などがあります。また、数々の歴史的な作品の
修復を依頼される修復師でもあり、『ミステリー・クロック』などはその代表
と言えるものです。
また、ギネスブックに登録された、世界で最も複雑な腕時計を最終的に
完成さたのがこのポール・ゲルバー氏。未完成のままに終わっていた
ルイ・エリゼ・ピゲ氏のムーヴメントをフランク・ミュラー氏が完成させ、
その後ポール・ゲルバー氏が更に発展させ、新機構を追加して世界一
複雑で部品点数が最も多い時計として完成させました。








今回は、そんなとんでもない技術の持ち主ポール・ゲルバー氏が手掛けた、
世界で唯一トゥールビヨンを搭載するクロックを展示いたします。本体は
巨大なロッククリスタルをくり抜いて作成したものと、同じくラピスラズリを
くり抜いて作成したもの2種。現在、日本にはこの2点しか存在いたしません。
滅多に見ることができない逸品です。(画像はラピスラズリのもの)





また、ウォッチとしては『レトロ・ツイン』を展示いたします。これは『レトログラード
・セコンド』と呼ばれる、文字盤下方に配置された秒針が左から右へと60秒刻み、
目盛りが60の位置に到達すると、瞬時に0の位置へとリセットされるもので、
プラチナ製のダブルローターを取り付けた彼独自の特許機構を持つ時計です。
ダブルローターの特徴は、僅かな腕の動きでも容易にゼンマイの巻上げが可能
であるということに加え、従来の自動巻きムーブメントに比べ厚みがないため、
ケースを薄くすることができるものです。


そして今回ご紹介する、もう一人の独立時計師がヴィアネイ・ハルター氏。
最年少アカデミー・メンバーとして、その天才ぶりは認められていますが、
彼はハリー・ウインストンのオーパス3という複雑時計(ただし未完)や、
オーデマ・ピゲの複雑ポケットウォッチを製作したことでも知られる奇才です。
その独特の世界観から生み出されるコレクションは、見る者を捉えて離さない
圧倒的な存在感を持っています。



ハルター氏のコレクションからは、製造終了することが伝えられている
『ミステリアス・ワインディング・ローター』を搭載した『クラシック』という
モデルを展示。若くして伝説に彩られたハルター氏の、数少ない作品
ということでプレミアものの逸品です。上記の画像をご覧いただければ
お分かりのとおり、ローターが何処にあるのか分からない、そんな
不思議な自動巻き。特許を取得している、ハルター氏オリジナルの
機構です。

展示期間は8月28日より9月2日まで。

いずれのアイテムも、ハンドメイドのために生産本数が極めて限られており、
熊本どころか、世界でも見る機会の限られた、大変貴重なプレミアム
アイテムです。
特に、もう製造終了することが決定されているハルター氏のクラシック
や、製造工程が非常に複雑な上に、クロックのサイズにすることで更に
調整が困難になっているトゥールビヨン・クロックなどは、今回を逃しては
二度と見ることが叶わない可能性もあります。

この機会を逃さぬよう、ぜひお出かけください。

なお、今回はロシア・ロマノフ王朝の秘宝とうたわれる、ファベルジェの
宝飾展も同時開催しております。
ぜひご家族でお出かけくださいませ!


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